「軸のスペックってどういう意味?」「メカニカルキーボード軸の選び方がわからない!」という疑問や悩みを持っていませんか?
そんな疑問や悩みを解消できるように、今回の記事ではメカニカルキーボード軸の種類やスペック表の見方について解説しています!
この記事は、以下のような方におすすめ!
メカニカルキーボード軸のスペック表の見方について知りたい方
メカニカルキーボード軸の選び方がわからない方
メカニカルキーボードの軸交換は、その魅力の一つですよね。
でも初めて軸交換に挑戦する方にとっては敷居が高いのも事実です。
この記事を読めば、メカニカルキーボード軸の種類やスペック表の意味がわかるようになります。
好みのキー軸を見つけて、メカニカルキーボードを楽しみましょう!
キーボード軸の種類
まずは、キーボード軸の種類について理解しましょう!
数が多くて難しそうに見える軸も、基本を知れば全体像を把握しやすくなります。
キーボード軸(キー軸)とは
キーボード軸とは、キーキャップと電気基盤の間にあるキースイッチのことです。
このスイッチが押されることで、キーが押されたという信号がPCに送信されます。
私たちは、生活の中で家電のスイッチなど、多くのスイッチに触れていますが、キーボードのキースイッチは、押したら自動的に戻ってくるという点で異なります。
このキーボードの”キーを押す”という単純な一連の動作の中には、キーの重さ、押す深さ、キーが反応する深さ、押した感触など、多くの要素が含まれています。
キーボードの打鍵感の大部分はこれらの感触の違いから生まれているんですね。
軸の種類によって押した感触、つまり打鍵感が大きく変わることになります。
軸の種類
キーを押したときの感触を大きく決める軸の種類について説明します。
軸の種類を大きく分けると、リニア軸、タクタイル軸、クリッキー軸の3種類に分類されます。
そう、たった3種類です!
すべての軸は、この3つのうちいずれかに分類されるのです。
リニア軸(赤軸)
リニア軸は、押し込んだ分だけキーを押し返す反発力が強くなる軸です。
リニア軸と呼ばれているのは、押し込んだ量と、反発力が比例するためです。
押し込んだ際に中間の引っ掛かりがなくスムーズにキーを押し込むことができるので、打鍵感としては、良く言えばストレスがありませんし、悪く言えばキーを押した感触がないと言われます。
軸を押し込んだ時に、押し込んだ分だけ、金属パーツが曲げられ、押し返す力がリニアに発生していることが想像できると思います。
3種類の軸の中では、発生する音がもっとも小さく静かな機構となっているので、オフィスなどの静音性が求められる環境に向いています。
クリッキー軸(青軸)
クリッキー軸は、押し込み序盤に抵抗が無くなり、カチッと音が鳴る軸です。
押した際の感触と発生する音が特徴的で、マウスをクリックした際の音に似ています。
打鍵感としては、押し込んだ序盤で抵抗が無くなり、キーを押した感触を強く感じることができます。
しっかりキーを押している感触を得られ軽快なタイピング体験を感じることができますが、カチッという発生音をうるさいと感じる方もいます。
軸のパーツが二つに分かれており、押し込んだ際にパーツの一部が落ちます。
これによりカチッとした音と打鍵感を生み出しています。
3種類の軸の中では、発生する音がもっとも大きいな機構となっているので、オフィスなどの静音性が求められる環境では向いていませんが、軽快な打鍵感を得ることができます。
タクタイル軸(茶軸)
タクタイル軸は、押し込んだ際に、コツっと押し込んだ感じがする軸です。
打鍵感は、リニア軸とクリッキー軸の中間に位置するような軸で、キーを押し込んでいくと途中でコツっとした感触があります。
また、発生する音も、静か過ぎず大き過ぎません。
軸を押し込む途中で金属パーツが突起を越えるため、キーを押した感触を感じることができます。
リニア軸ではキーを押した感触が物足らないけど、クリッキー軸では音が大きすぎるという方に向いています。
また、オフィスによっては、問題なく使える発生音です。
以上が、大きく分類される3種類の軸の違いになります。
それぞれ基本的な特徴を掲載しましたが、これはあくまで基本です。
軸によっては、クリッキー軸でも十分静かな軸もありますし、赤軸でも大きな音が出るものもあります。
音の大きい小さいは、人それぞれ求めるレベルが異なりますので、鵜吞みにしないほうが良いでしょう。
押した感触で、3種類に分類されるんだね!
でもバナナ軸とか、銀軸とかいろいろな軸の名前を見たことがあるんだけど、どういう軸なんだろう?
いろいろ調べてるのね!
バナナ軸や、銀軸っていうのは、キーの重さ、押す深さ、キーが反応する深さにそれぞれ特徴を持たせた軸のことよ。
スペック表の見方と軸色の違いまとめ
それでは、数あるキーボード軸それぞれの特徴を調べる方法(スペック表の見方)を確認しておきましょう!
その軸がどんな特徴を持っているのかスペックを見れば分かるようになります。
スペック項目
キーボード軸のスペックに記載される項目名は、メーカーごとで表現が異なります。
なので、それぞれの項目が何を表しているのかを注意して確認しましょう!
押下圧(Operating force)
押下圧は、キーを押すのに必要になる力を表しています。
gfやcNなどの単位で表現され、数値が大きければ大きいほど、押すのに必要な力が大きくなります。
重すぎるキーは長時間のタイピングに不向きですが、実は、軽すぎるキーもすぐに床に着いてしまい指への負担が大きくなってしまいます。
自分のキーを押す力と、軸の押下圧とがちょうど良いバランスになる軸を探すのが良いでしょう。
アクチュエーションポイント(Pre-travel)
アクチュエーションポイントは、キーが押され始めてからキーが反応するまでの距離です。
mmの単位で表現され、数値が大きければ大きいほど、反応するポイントが深くなります。
アクチュエーションポイントが調整できていないと、キーが反応する前に指を離してしまったり、軽く触れただけでも反応してしまったり、どちらも誤入力を多く発生させる原因になります。
最近では、ゲーミングキーボードなど素早い入力が求められる環境では、アクチュエーションポイントが浅い軸が好まれています。
また、アクチュエーションポイントをソフト的に変更することができるキーボードも存在しています。
キーストローク(Travel distance, Total travel)
キーストロークは、キーが押され始めてから底に着くまでの距離です。
こちらもmmの単位で表現され、数値が大きければ大きいほど、床との距離が離れていることを意味しています。
床との距離が短いと、すぐに指が床に触れてしまうので、指への負担が大きくなってしまいます。
床との距離が長いと、キーを押したり引いたりする指の移動量が増えるので、同じく指への負担を大きくさせてしまう原因となります。
打鍵感(Behavior)
打鍵感は、打ち心地を表しています。
前章で説明したリニア(Linear)、タクタイル(Tactile)、クリッキー(Clicky)などが、この項目の表現に使われます。
前章では大きく3つと紹介していますが、3つの中でもそれぞれメーカーごとに微妙に表現を変えて、感触のニュアンスを伝える場合があります。
軸の色について
キーボード軸は、赤軸・茶軸・青軸のように、色で大体の特徴が分かるようになっています。
メーカーごとで色の表現も呼び方も異なるので、あくまで参考情報となることに注意してください。
赤軸
打鍵感はリニアで、押下圧は軽く静音性に優れた軸です。
オフィスなどの静音性が求められる環境での利用に適しています。
青軸
打鍵感はクリッキーで、カチカチという打鍵音がします。
押下圧も比較的大きくなりがちで、打ち心地が重い軸です。
オフィスなどの静音性が求められる環境での利用は難しいです。
もし利用したらオフィス内にタイピング音が響き渡り、周囲のメンバーから嫌がられるでしょう。
茶軸
赤軸と、青軸の中間に位置する軸で、打鍵感はタクタイルです。
軽すぎず重すぎずちょうど良い押下圧で、キーを押した感触もしっかりと感じることができます。
オフィスでの利用も問題なくできる程度の発生音です。
銀軸(シルバー軸、スピード軸)
アクチュエーションポイントが浅い軸で、素早い入力が求められる環境に向いています。
ゲーミングキーボードでは、銀軸が好まれるケースが多いです。
このほかにもメーカーから様々な色表現が使われた軸が発売されていますので、興味がある方はメーカーサイトを訪れてみてください。
キーボード軸を購入する際に気を付けること
これまでキーボード軸について説明してきましたが、軸を交換しようとしたときに気を付けておくべきことがあります。
それは、軸交換が可能なキーボードかどうかです。
ホットスワップや、ホットスワップスイッチ、ホットスワッパブルなどと表現されますが、メカニカルキーボードだからと言ってすべての機種で軸交換が可能というわけではありません。
まとめ
今回の記事では、メカニカルキーボード軸の種類とスペック表の見方ついて説明しました。
今回のポイントをまとめると、次のとおりです。
- キーボード軸とは、キーキャップと電気基盤の間にあるキースイッチのこと。
- 軸の種類を大きく分けると、リニア軸、タクタイル軸、クリッキー軸の3種類に分類される。
- スペック項目は、押下圧、アクチュエーションポイント、キーストローク、打鍵感などで表現される。
キー軸の種類とスペック表の見方を知って、キー軸交換に挑戦しようと思っていただけたのではないでしょうか。
キー軸も知れば知るほど奥が深いです。
ぜひこの記事を参考にして、お気に入りのキー軸を見つけてください!
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。